こんにちは。
脇坂研4年の戸塚です。
1月14日に戸塚の卒論調査で、会社バレッグスのオフグリッドハウス(社長さんのセカンドハウス)の見学・ヒアリングに行ってきました。
株式会社バレッグスは、不動産、建築(注文住宅、リノベーション)、新規事業(オフグリッド他)などを手掛けている会社です。
今回伺った、神奈川県三浦市にあるオフグリッド住宅は、2014年に新規事業の一環として建設された、太陽エネルギーのみでオフグリッドが可能かを実験する住宅になります。
北垂れの斜面地に位置しており、屋根は南に片流れの勾配屋根を設けています。建物南側は日照が得づらい敷地ですが、北側には大開口を設け、目の前の海を見渡すことが出来ます。
電気系統は、屋根にPVパネル17kWが載っており、リチウムイオン蓄電池72kWに蓄えられ使用されています。熱系統はプロパンガスによるガス給湯で、給湯、風呂などに使用しています。建物の外にはプールがあり、水を循環ろ過するシステムがあることで半永久的に水質が保持できます。浄化機も設置されているため、災害の際は飲み水として利用することもできます。
内部には電気の発電状況や使用状況が確認できる、ユーザーインターフェースがあり、オフグリッド居住者にとって大切である、電気の状況を視覚的に理解できる仕組みが搭載されていました。
ヒアリングでは、意匠面、設備面について仕様と選定意図を聞くことが出来ました。特にオフグリッドの導入経緯やマニフェストの部分では、実感のこもった建設当時の話をして頂き、10年前の先鋭的な取り組みの中での出来事を知ることが出来ました。
思想の部分では、オフグリッド達成のために、住まい手に節約的な生活を求めるのではなく、快適に暮らすことができる中でオフグリッドを実現しており、一般普及という面で快適さを犠牲にしない在り方は、今後も求められていくと感じました。
今回は、実際に空間体験とヒアリングをさせて頂き、とても貴重な体験をさせて頂きました。この実験住宅は約10年前に建設されたものですが、自分の研究を通して、今オフグリッド住宅を建設するならどのような仕様・性能、空間がいいのか、研究結果として示すことが出来ればと思っています。