wakisaka lab@Shizuoka Institute of Science and Technology

静岡理工科大学 建築学科 脇坂圭一研究室

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2023.12.17 八ヶ岳エコハウスほくほく 宿泊体験1日目

こんにちは。

脇坂研4年の戸塚です。

 

12/17、18に4年の戸塚の卒論調査で、山梨県北杜市にある「八ヶ岳エコハウスほくほく」に1泊2日の宿泊体験という形で伺いました。

 

まずはご案内して頂くチリウヒーター取締役副社長の河合さんに紹介して頂いたTeam Sherpaにお昼ご飯を食べに行きました。

Team Sherpaはオーナーの斎藤さんの奥さんである京子さんが営んでいる、カフェ・雑貨・駄菓子屋です。

 

お昼ご飯は僕はベジタブルカレーを頂きました。とてもおいしかったです。

 

Team Sherpaには個性的なものがたくさんありました。

ひとつは竪穴式住居です。なんと京子さんが仲間と手作りしたということでした。茅を軽トラで何回も運んで、現場で考えて作ったと楽しそうにおっしゃられていました。すごい行動力です(笑)。

 

こちらはキャンプやドックランなどが出来る場所です。

こちらも自作ということで、夜に焚火をしながらみんなでおしゃべりしたら楽しそうです。

 

他にも手作りの五右衛門風呂やワイン樽を使ったサウナなどもあり、宿泊者が楽しめる工夫が色々なところに散りばめられていました。現在は公園を製作中とのことです。

 

その後は八ヶ岳エコハウスほくほくに向かいました。

ここでは河合さんに加えて、施主で朝日新聞記者の斎藤さん、設計施工を担当した梶原建築の梶原さんにも参加して頂きました。

 

まずは全体の見学・説明をして頂きました。

ほくほくは築40年の古民家を改修した住宅です。施主の斎藤さんが震災を経て、オフグリッド的な生活を志したのがきっかけで実現しました。

室内は1室空間に改修され、とても開放的な空間でした

 

断熱改修としては、外壁を改修しない部分は壁内を通気層とし、手前にフカシ壁をつくり、そこにHGW16K120mmを充填。外壁新設部は躯体に105mm+内付加として120mmの合計225mmを充填しています。

 

設備的な話では、電気は庭のパーゴラ上にあるPVパネル2.7kWで、エアコンや家電類を賄っていました。熱は冬季は薪ストーブによる暖房を行っています。給湯は庭先の太陽熱温水器で沸かした熱を使うか、薪ボイラーで焚いた熱を使うかを気候や季節によって切り替えているという仕組みでした。

 

見学の後は設計施工を担当した梶原建築の梶原さんに、建築概要や施工の様子についてレクチャーをして頂きました。

 

その後、ヒアリングという形で上流の思想から、建築の外皮や設備、コストなどについて質疑に答えて頂き、その意図するところを理解することが出来ました。

特にトークがヒートアップしたのは、建築家は空間派と環境派に二分している傾向があるというテーマでした。自分はオフグリッドの研究を進めていく中で、今の時代、設計士が環境について考えるのは必須だと強く感じています。環境の知識を持ち合わせることは当然の上で、お客さまがかっこいいと思える、居心地がいいと思える建築をつくることが求められていると感じています。気候や立地状況、施主の考え、コストの制限など状況によって異なるとは思いますが、環境と意匠の両立をどう図るのかが重要なテーマだと思いました。

 

ヒアリングの後は、実際に薪ストーブをつけてみました。

フグリッドの研究をしていて、薪ストーブ一つ付けたことが無いのではダメだということで、体験をさせて頂きました。木の置き方など工夫が必要で、とても面白かったです。

 

夜ごはんは河合さんと同席していた名古屋市立大学2年生の沼口絢さんにつくって頂きました。様々なメニューを用意して頂き、とても美味しかったです。自己紹介から始まり、趣味の話など色々な話が出来て、とても楽しい時間でした。

 

夜は薪ストーブの熱で暖められた空間で過ごしました。

薪ストーブ1台だけで、室内全体がとても暖かく、断熱の重要性を身に染みて感じることが出来ました。

朝、起床して18℃越えの暖かさが残っていたのには驚きました。